チャットボットを導入したいのですが、本当に問い合わせ対応が減るのか分かりません。
減るかどうかは、問い合わせの中に「決まった答えで返せる質問」がどれだけあるかで決まります。導入前に過去の問い合わせを分類すれば、おおよその見当がつきます。
チャットボットが答えられるのは、答えがどこかの資料に書いてある質問です。営業時間や手続きの方法、料金の確認のような質問が多い窓口では、効果が出やすくなります。一方で、個別の契約内容の確認やクレームのように、人が状況を聞いて判断する問い合わせが多い窓口では、チャットボットを置いても結局は人に回るため、対応はほとんど減りません。
生成AIを使ったチャットボットは、言い回しが違っても質問の意図をくみ取れる反面、資料にないことをもっともらしく答えてしまう危険があります。答えの元にする資料を限定し、答えられない質問は人に引き継ぐ設計にしておくことが、導入の前提です。
導入後に問い合わせが減らない理由として、答えの元になる資料が古いまま放置されることもよくあります。誰が資料を更新するのかを決めないまま公開すると、間違った答えが増え、かえって問い合わせが増えることがあります。
よくある原因
- 人の判断が必要な問い合わせが多く、決まった答えで返せる質問が少ない。
- 答えの元になるFAQや資料が整っておらず、チャットボットが答えられない。
- 答えられない質問を人に引き継ぐ流れがなく、利用者が結局電話やメールに戻る。
- 公開後に資料を更新する担当が決まっておらず、答えが古くなる。
- 利用者の目に付く場所に置かれておらず、そもそも使われていない。
導入前に確認すること
過去1〜3か月分の問い合わせを、内容ごとに分類します。資料を見れば答えられる質問が何割あるか、それが件数の多い質問かどうかが分かれば、チャットボットで減らせる件数の見当がつきます。その割合が低ければ、チャットボットより先に、問い合わせが生まれる原因になっている分かりにくい案内や手続きを直す方が効果があります。
- 資料を見れば答えられる質問の割合
- 件数の多い質問の上位10件と、その答えが文書になっているか
- 答えられない質問を、誰がどの経路で引き継ぐか
- 答えの元になる資料を、誰がいつ更新するか
- 社外向けか、社内のヘルプデスク向けか
改善の方向性
- 件数の多い質問から答えを文書にし、その範囲だけで始める。
- 答えられなかった質問は人に引き継ぎ、その記録を資料の追加に使う。
- 資料の更新担当と更新のタイミングを、公開前に決める。
- 導入前後の問い合わせ件数を記録し、減ったかどうかを数字で確かめる。
既製のチャットボットサービスで足りる場合も多く、必ずしも開発は必要ありません。社内のシステムや資料とつなぐ必要がある場合は、答えの元を自社の資料に限定する仕組みづくりからご相談いただけます。
