AIを導入したいのですが、本当に効果が出るのかを社内で説明できず、話が進みません。
ANSWER
効果を「AIで何ができるか」で説明しようとしているからです。対象の作業を決め、その作業の時間がどれだけ減るかで説明すれば、判断できる材料になります。
社内の説得が進まないとき、資料には多くの場合、要約・文章作成・問い合わせ対応といったAIの得意分野が並んでいます。ところが決裁する側が知りたいのは、自社のどの作業が、どれだけ楽になり、それにいくらかかるかです。一般的なメリットをいくら並べても、この問いには答えられません。
効果を説明できる状態とは、対象の作業について、今かかっている時間、AIを使った後の想定時間、AIの出力を人が確認する手間の3つが数字で並んでいることです。想定の数字は、本格導入の前に小さく試して実測すれば、推測ではなくなります。
時間の削減では効果が測れない業務もあります。対応の品質のばらつきを減らしたい、夜間や休日にも一次回答したいといった目的なら、時間ではなく品質や対応範囲で効果を測ります。どちらで測るかを先に決めておかないと、試した後に評価ができません。
効果を説明できない主な原因
- 対象業務が決まっておらず、AIの機能一覧で説明している。
- 今その作業にかかっている時間を測っていない。
- AIの出力を人が確認する手間を、効果の計算に入れていない。
- 初期費用だけが語られ、月々の利用料や保守の費用が抜けている。
- 時間を減らしたいのか、品質を揃えたいのか、目的が決まっていない。
最初に確認すること
候補の作業について、月に何回発生し、1回に何分かかっているかを担当者に聞きます。おおよその値で構いません。その時間に人件費を掛けた額と、AIの利用料・開発費・確認の手間を並べれば、検討を進めるかどうかの判断材料になります。
- 対象作業の月間の発生回数と、1回あたりの所要時間
- AIの出力を、誰がどのくらいの時間をかけて確認するか
- 初期費用と、月々の利用料・保守費
- 効果を時間で測るのか、品質や対応範囲で測るのか
改善の方向性
- 対象を1業務に絞り、導入前の所要時間を記録しておく。
- 1か月程度の小さな試行で、実際に減った時間と確認の手間を測る。
- 試行の結果を費用と並べて1枚の資料にし、判断を仰ぐ。
- 効果が出た業務から、同じ測り方で対象を広げる。
相談の目安
AIを使わずに、既存の仕組みの改善で済む業務もあれば、AIの方が明確に速い業務もあります。対象業務をうかがえば、試行で何を測ればよいかと、試行にかかる規模感をお伝えできます。

