工場の設備の稼働状況や停止の原因をデータで把握したいのですが、古い設備も多く、何をどう集めればよいのか分かりません。
先に「どの設備の、どの停止を減らしたいか」を決めてください。対象が決まれば、PLCから読み出すか、センサーを後から付けるかといった集め方は、その設備に合わせて選べます。
設備のデータ収集が進まない理由で多いのは、技術よりも、何を知りたいかが決まっていないことです。全設備の全データを集めようとすると、機器の種類も通信の方式もばらばらで、費用と手間が膨らみます。止まると影響の大きい設備や停止の多い設備を1つ選び、知りたいこと(いつ止まったか、なぜ止まったか、止まる前に何が起きていたか)を決めてから集め方を選ぶ方が、早く進みます。
集め方は、設備の状態によって変わります。PLCで制御されている設備なら、PLCが持っている稼働や異常の信号を読み出せることが多く、新しい機器を付けずに済みます。PLCがない、または読み出せない古い設備では、電流や振動のセンサーを後から付ける方法や、稼働ランプの点灯を読み取る方法があります。
集めたデータは、現場の記録と合わせて初めて使えます。止まった時刻が分かっても、原因が段取り替えなのか部品の詰まりなのかは、作業者の記録がないと分かりません。データの自動収集と、停止理由を簡単に入力できる仕組みを組み合わせると、原因の分析に使える状態になります。
データ収集が進まない主な原因
- 何を知りたいかが決まらないまま、全設備のデータを集めようとしている。
- 設備ごとにメーカーや年代が違い、データの取り出し方がばらばら。
- PLCのプログラムを扱える人が社内におらず、どこまで読み出してよいか判断できない。
- 停止の理由が記録されず、データだけでは原因が分からない。
- 集めたデータを誰が見て、何を判断するのかが決まっていない。
最初に確認すること
停止が多い、または止まると影響の大きい設備を1つ選び、その設備がPLCで制御されているか、PLCのメーカーと型番は何かを確認します。あわせて、今その設備の停止をどう記録しているかを確認します。ここが分かれば、新しい機器を付けずに済むか、センサーの後付けが必要かの見当がつきます。
- 対象にする設備と、減らしたい停止の種類
- PLCの有無と、メーカー・型番
- 設備が社内のネットワークにつながっているか
- 今の停止の記録方法(紙・Excel・記録なし)
- PLCのプログラムを管理しているのは誰か(社内か、設備メーカーか)
改善の方向性
- 設備を1台に絞り、稼働と停止の記録から始める。
- 自動で取れるデータと、人が入力する停止理由を組み合わせる。
- 1台で効果が見えてから、同じ仕組みを他の設備に広げる。
- 予知保全のような高度な分析は、停止の記録がたまってから検討する。
データの取り出し方は、設備のPLCや通信の方式によって変わります。PLCのプログラムの変更や機器の取り付けは、設備メーカーや電気工事の担当の方と分担して進めることになります。当社が担当するのは、取り出したデータを記録・集計し、見える化や分析に使える形にする部分です。
